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2016/05/25 08:22
色をまとった風がからだ中を駆け巡ると
鼓動が勢いよく響きわたる。そのリズムに合わせて呼吸をする。
スースースー。ハーハーハー。
透明の水をすくい取る。指の間から流れでてしまわないように
この手の全部をつかって大切にゆっくりと、
誰かが何かが来ないうちに、そっと、そっと。
あたり一面が、僕を取り囲むすべてが熱を帯び始めた。
炎にゆられて、心地よく流れていく。
どこかから聞こえるあたたかな胎動の音とともに、
光のほうへと溶けていく。
リズムが壊れて、流れが生まれた。
広大な空へと向かって、空気を破るように
なにもかもが始まっていく。